VR空間における相手アバタの見た目の操作とユーザへの影響

VR 面接における聴衆アバタに適用した画像エフェクトが
ユーザに与える心理的影響

現実かVR かを問わず,他人の視線は対人認知の手がかりであり,緊張や不安の要因でもあります.この視線の影響は顔や目の見た目の操作から変わることが示されています.

本研究では,VR空間での面接を題材に,聴衆アバタの目元を半透明にしたり,ぼかしたりするなど画像エフェクトを適用することで,相手からの視線を弱化して知覚させた場合のユーザへの心理的影響を調査しました.

その結果,「見られている」,「他者が自分に意識を向けている」といった他者からの関心や意識に対するユーザの推論が変化することが示されました.

このことから視線の弱化により「他人への過剰な意識から生じる不安や緊張」を軽減できうることが分かりました.

参考

  1. 木村 洸太郎、櫻井 翔、野嶋 琢也、広田 光一;“VR面接における聴衆アバタに適用した画像エフェクトがユーザに与える心理的影響” ,第28回日本バーチャルリアリティ学会大会論文集(2023年9月)3C2-02