VR環境にてアバタを用いて2人でツイスターゲームします.
本研究の目的は,アバタを用いたコミュニケーションにおいて,各ユーザが用いるアバタの外見操作を通じてユーザ間の対人関係性を変化させる手法の実現である.そのために本研究では,アバタを用いてVR空間で2人以上のユーザがコミュニケーションを取ることができるVRシステム環境を構築し,各ユーザが用いるアバタの外見を操作することで,各ユーザの心理や行動,相手に対する心理や態度等を変化可能な手法を構築した.本研究では,具体的なコミュニケーションの例題として,アバタの外見以外に対人関係性に影響しうる要因(話し方,振る舞いの特性,能力,行為の熟練度等)が介在しにくいコミュニケーションの1つとして,ツイスターゲームに着目し,アバタを用いてツイスターゲームを実行可能なVRシステム環境(VRツイスター)を構築した.その上で,各ユーザ同士のアバタの外見をさまざまに変化させた場合に,自身の身体感覚や対人関係性(相手および相手との接触に対する好悪,接触頻度等),ツイスターゲームの成績等に生じる効果の検証を通じ,本提案手法の実現可能性を調査している.
※本研究はJSPS科研費番号 JP19H04230 の支援を受けて行われた.
参考
VR twister
VR twisterは,アバタを介してVR空間でツイスターをプレイできるシステムです.本システムは,Virtual...
VR身体を用いた全身運動における時空間的身体性変容メカニズムの解明と工学的応用
本研究では,自己の全身運動の動作データを付加したバーチャル(VR)身体の視覚的変形(外見,見た目の動作)を通じて得られる時空間的身体性(現在/過去の身体運動を基に得られる身体感覚,認知,運動まで含めた身体的経験を形容)が変容するメカニズムを明らかにし,これを応用して運動コミュニケーションを拡張するVRシステム環境の実現...
発表
- Sho Sakurai, Takumi Goto, Takuya Nojima, and Koichi Hirota,“Effect of the Opponent’s Appearance on Interpersonal Cognition that Affects User-to-User Relationship inVirtual Whole-Body Interaction,” J. Robot. Mechatron., Vol.33, No.5, pp. 1029-1042, 2021.
- 後藤拓海,櫻井翔,野嶋琢也,広田光一;”VRツイスターにおける自身のアバタの外見が相手とのインタラクションに及ぼす影響” ,第26回日本バーチャルリアリティ学会大会論文集(2021年9月)3D1-6